囲碁の最年少プロ、仲邑菫初段(11)がまたしても女流タイトルホルダーの壁にはね返された。20日、広島市内で打たれた若手限定戦「第15回広島アルミ杯若鯉戦」本戦トーナメント1回戦で、237手までで上野愛咲美女流本因坊(扇興杯=19)に黒番中押し勝ちを許した。

両者は今年7月の第5回扇興杯女流最強戦1回戦でも激突し、上野が勝っている。こちらの棋戦で初めて本戦まで進出した仲邑だったが、またしても「ウエノハンマー」に打ち砕かれた。

対局後、「序盤は結構打ちやすいと思いましたが、中盤の攻防でやり損なってしまいました」と話した。ベスト8入りした上野は「序盤で仲邑初段にスキを突かれてしまいました。1回戦を突破できたので、次も挑戦する気持ちで楽しく打ちたいです」。午後からの準々決勝に臨む。

広島アルミ杯若鯉戦は若手の対局機会の増加と育成を狙いとした、30歳以下で七段以下の限定戦。予選から勝ち上がった15人に、前期優勝した平田智也七段(26)が加わる勝ち抜き戦で、21日に1回戦と準々決勝、22日に準決勝と決勝を行う。優勝賞金は300万円。