新型コロナウイルス感染拡大“第3波”による政府の観光支援事業「Go To トラベル」の全国一時停止で、政府はキャンセルを受けた事業者に旅行代金の50%補償すると発表したが、パッケージツアーは宿泊施設に補償金が支払われない可能性があり、一部で混乱が広がっている。
沖縄県のコンドミニアム経営者によると、大手旅行会社などから、通常のパッケージツアー取り消し料は規定通りに支払うと通達があった。経営者は「業者との取り決めでは、キャンセル料が支払われるのは2日前から。すでに年末予約のキャンセルが入っていますが、現状では補償料が1円も入らない」と明かした。
年末年始はほぼ満室だったが、長期滞在を含むパッケージツアーはキャンセルが相次いだという。「経営が傾いているけど、何とか年越しができるかなと思っていた。GoTo一時停止はショックだし、補償料も入らないのは『泣きっ面に蜂』ですよ」と嘆いた。
旅行業界関係者によると、各旅行会社でも混乱が生じているという。群馬県のホテル従業員は「政府の急な発表で、旅行会社でも情報が錯綜(さくそう)しているみたい。こちらへの補償について、はっきりとしたことが分からない」と話した。楽天トラベル担当者は事業者から宿泊施設へのパッケージ補償料配分について「現段階では決まっておらず、調整中です」とコメントした。
観光庁担当者はパッケージツアーの場合、宿泊施設が補償料をもらえない可能性があることを「把握している」と前置きした上で「旅行会社が補償料50%を総取りして、宿泊施設に行き渡らないことを防ぐため、配分やルールを急ぎ検討している」とし、宿泊施設救済策を打ち出す方針だ。【近藤由美子】


