首都圏1都3県では10日、複数の自治体が感染防止対策を徹底した上で成人式を開催した。東京都瑞穂町では、予定していた内容の規模を縮小したほか、各家庭1人の入場制限などに変更。入場口を1カ所から3カ所に増やし、消毒や検温なども実施し、大きな混乱はなかった。

同町の担当者は「新成人の皆さまにとっては、一生に1度しかない日。中止や延期の自治体が多い中でも、貴重な経験の場を設けられたことは良かった。『久しぶりだった友達にも会えてうれしい』という声も聞けた」と安堵(あんど)の表情。一部企画は中止になったが、実行委員会で集めた中学校時代の恩師ビデオレターなどには拍手が起きる場面もあった。

また、千葉県我孫子市でも例年の2部制を4部制にして分散開催。式典時間も30分間に半減して感染予防に努めた。終了後には同窓会などでの飲食を控えることなども呼びかけた。【鎌田直秀】

○…11日には、23区以外の都内5市でも成人式が集合形式で行われる。国立市では恒例のケーキパーティーは中止となったが、2部制で分散開催。稲城市や福生市などでは氏名や連絡先の提出を徹底し、感染者が出た場合にも備える対応も行う。神奈川県では横浜市が2会場の計8部制、相模原市は3会場計14部制と密を避ける対策を取り、川崎市も事前登録の指定席制で3部制で開催する。一方、さいたま市や千葉市はオンライン配信形式とする。