菅義偉首相が13日の記者会見で、国民皆保険制度の見直しに言及したと受け取られかねない発言をしたことが、依然、波紋を広げている。SNS上では15日も、制度の賛否を含めて議論になっている。

13日の首相会見では、いちばん最後に、新型コロナウイルス感染急拡大に伴う医療崩壊を防ぐために、医療法、感染症法の法改正の意向があるかと問う質問が出た。首相は法改正への考えを述べる中で「国民皆保険、多くの皆さんが診察を受けられる今の仕組みを続けていく中で今回のコロナがあって、そうしたことも含めてもう1度検証していく必要があると思っている」「必要であれば改正するのは当然のことだと思います」と述べた。

検証や改正の対象が国民皆保険を指すのかどうか、また国民皆保険に言及した真意に波紋が広がる中、首相はこれまで、自身の口で真相を語っていない。加藤勝信官房長官は14日の会見で、首相が国民皆保険制度の見直しに言及したとの見方を、否定している。