前東京都知事の舛添要一氏(72)が7日、取材に応じ、東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長の発言について「当然良くない」とした上で、夏に迫る五輪成功に向け、関係者の今1度の結束を求めた。
「菅(義偉)首相、小池(百合子)都知事、JOC(日本オリンピック委員会)山下(泰裕)会長に直接謝罪する場を作って集まり、森さんを含む4人が、より結束するような、雨降って地固まることにつなげてほしい」
森会長には元首相として、政財界に太いパイプを持つだけでなく、日本ラグビー協会元会長として19年ラグビーW杯日本誘致に成功するなど、IOC(国際オリンピック委員会)を含めたスポーツ界にも、強い影響力を持つ。世論では辞任論などが浮上しているが、舛添氏は14年から16年まで、知事として五輪行政の中核を森会長とともに担い、その手腕を目にしてきた。
「森さん以外に会長職は出来ないと思う。特に五輪開催への決断時期。IOC、国、政財界、JOC、スポンサー企業などに、頭を下げられる腰の低い方でもあるからこそ、うまくまわってきた部分も大きい。失言も多いですが、気配りの出来る人」
時に誤解を招くことはあったが、周囲の信頼を得る術を身近で感じたという。
「がんで体調が悪いのに、バッハ会長との会食だけのためにロンドンまで飛んだ。そういうこともバッハ会長からも認められている部分。千葉の森田(健作)知事など、周辺知事に直接出向いて競技開催をお願いしたこともあった。それにより都の金銭的負担がかなり緩和しただけでなく、多くの県に開催が広がった」
今回の発言とは、相反するような森氏の姿も見ているという。
「森さんの秘書だった議員が会合に夫婦での招待状を送らなかったことに『なぜ夫婦で一緒に出席してと言わないんだ』と怒ったのが印象的。会合をやり直しさせたこともあった」
1年延期、さらなるコロナの感染拡大。正念場に際し「ここで大洪水になったら、一気に(五輪開催が)流れてしまう。彼は堤防」と語った。【鎌田直秀】

