将棋の最年少2冠、藤井聡太王位・棋聖(18)が20年度最終局となった第34期竜王戦予選2組準決勝で松尾歩八段(40)を下し、決勝進出と同時に、本戦出場が決めた。本年度のラスト対局で再び「神の一手」を放ち、ネットをざわつかせた。

午後8時すぎ、藤井は約1時間の長考の末に先手4一銀を指した。このタダ捨ての絶妙手に、SNSのツイッターでは将棋ファンらが「鳥肌もの」「歴史的な妙手」「時が止まった」「この『4一銀』は伝説! 凄すぎて震える」の驚きの声が次々に殺到した。

藤井は終局後、「詰めろをかけるのが、先手3四桂、先手7五桂とかも際どいですが、詰めろになっていない気がしたので、詰めろを続けるなら先手4一銀かなと思った。ただ、ちょっとその後も難解なので、進んでみないとわからなかった」と振り返った。