東京都の小池百合子知事(68)は1日、医師の判断によりテレワークの“無登庁”で公務に復帰した。先月22日から「過度の疲労」で入院、静養を続けていたが、前日6月30日に退院。専門家らと意見交換を行う「東京都新型コロナウイルス感染症モニタリング会議」に自宅からオンライン参加し、五輪開幕が迫った7月初日を迎えた。

会議中に額などに手をあてるなど、うつろな目でつらそうな表情。会の最後の総括で約13分にわたり発言したが、途中で声がかすれたり、息が切れたりする場面もあった。五輪前のコロナ対策中に公務を離れた謝罪に加え、新規感染者数の大半を若い世代が占めている現状に危機感を示し「第3波を超えるような急激な拡大が危惧される。若年層も重症化、後遺症で悩まされているケースもある。どうぞ、襟を正していただいて(外出や会食を)控えていただきたい」の呼び掛けも、弱々しい声だった。

都の担当者によると、2日の定例記者会見は“無開催”が決定した。「知事の現在の体調を判断し、記者クラブの皆様のご了解をいただきました」と説明。都議選も直接的には“無関与”のまま、4日の投開票を迎えそうだ。【鎌田直秀】