土石流災害のあった熱海市が4日、同日午前中の捜索活動について記者会見を開いた。災害対策本部長の斎藤栄市長(58)が応じた。

被害状況については、前日まで熱海市伊豆山の約80棟としていたが「家屋の破損状況などを踏まえて」約130棟と変更された。その被害棟を対象として住民基本台帳から128世帯217人が対象者とした。うち死者は女性2人、不明者は約20人、救出者は3日が男性6人、女性4人で計10人(うち軽傷者1人)、4人は女性1人が重傷で病院に搬送され治療中、男性4人、女性4人の8人が無傷で救出された。4日までに救出された19人は、事前の不明リストには入っておらず、依然不明者は約20人である。

避難者は、市内11カ所に4日午前11時現在で387人だったが、ニューフジヤホテルが避難者全員を受け入れることになり、同日午後から受け入れ、移送された。

土砂の流出面積に関しては、伊豆山第1給水地から伊豆山港まで全長約1キロ、最大幅が約120メートル、エリア面積は約12万平方メートル。

土砂流出の原因ついて「伊豆山に盛り土の現場があって、その付近が原因ではないかとの憶測もあるが把握しているか」との質問に対して、斎藤市長は「土石流の原因に関してなんたるかは把握しておりません。国交省の研究チームから専門家を派遣していただいて、いろいろな画像や情報などを経て判断をいただきたいと思っている。現時点ではその因果関係については把握しておりません」と話した。

なお、5日の授業に関して伊豆山小学校は休校、熱海中学校は午前10時までに登校予定だが、警報解除をされなければ自宅待機。その他の小中学校も警報が解除されない限りは自宅待機とした。