将棋の第92期ヒューリック杯棋聖戦で挑戦者の渡辺明名人(棋王・王将=37)に3連勝して、史上最年少でのタイトル初防衛と九段昇段を果たした藤井聡太棋聖(王位・叡王=19)の就位式が10日、東京・台場「グランドニッコー東京 台場」で行われた。

コロナ禍のため、飲食を伴うパーティーはなし。関係者、報道陣のみの出席で、日本将棋連盟の佐藤康光会長(52)が就位状が手渡されるなど、式は粛々と進行した。

藤井棋聖は9日までの2日制で行われていた第34期竜王戦7番勝負第1局(東京都渋谷区「セルリアンタワー能楽堂」)で、豊島将之竜王(31)に逆転勝ちしたばかり。一夜明け、興奮冷めやらぬなかでの祝いの席となった。謝辞で、「私に初めての防衛戦でしたが、力んでしまわないよう挑戦者として臨むようにしました。前期と同じく渡辺名人との3番勝負はどれもきわどい将棋で、3連勝は本当に幸運だったと思います。この経験を生かして来期、よりよい将棋をお見せできるよう精進していきます」と述べていた。