豊島将之竜王(31)の挑戦を4勝1敗で退け、初防衛を果たした将棋「お~いお茶杯 第62期王位戦」を制した藤井聡太王位(19)の就位式が28日、東京都千代田区「日本プレスセンタービル」で行われた。新型コロナウイルス感染拡大防止の観点からパーティーはなく、関係者と報道陣のみの出席となった。

紋付きはかま姿で登壇した藤井王位は、「第1局を熱戦にできずに敗れてしまい、厳しいスタートになりました。第2局も厳しい展開でしたが勝つことができ、ここから流れをつかむことができたのかなと思います。7番勝負を振り返ると序盤で形勢を損ねた将棋が多く、課題も見つかりました。これをしっかり見つめ返して、前に進んでいけたらと思います」と謝辞を述べた。

喜びに浸る間もなく、29日には福島県いわき市に移動。30、31日の2日制で同市内で行われる第34期竜王戦7番勝負第3局で、豊島竜王と相まみえる。式後の会見では、「1局1局全力を尽くして、得るものがあればと考えています」とも語っていた。