将棋の藤井聡太3冠(王位・叡王・棋聖=19)が新たなタイトル戦挑戦に大きく前進した。9日、東京・千駄ケ谷「将棋会館」で行われた第71期ALSOK杯王将戦挑戦者決定リーグで、午後7時34分、106手で羽生善治九段(51)を下した。

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羽生が挑戦者争いから1歩後退した。矢倉から41手目の先手1八角、中盤の先手1六歩~先手1五歩と端攻めに工夫を見せたが、「端角を思い切って打ったが、あんまり働かなかった。(端攻めも)せかされた形になってしまった」と残念がる。前期リーグで初めて勝った若き3冠に、苦杯を喫しての3勝2敗。「次も全力を尽くしたいと思います」と話していた。