ロシアによる侵攻が始まって1週間が経過したウクライナで、ゼレンスキー大統領に次ぐロシアの特殊部隊の「暗殺標的リスト」の2番目に名を連ねる大統領夫人が、国を守るために立ち上がった女性たちの勇気に敬意を表するメッセージをインスタグラムに投稿した。

ウクライナ・ゼレンスキー大統領、この1週間で3度の暗殺危機を乗り越えたと英紙>>

ファーストレディーのオレナ・ゼレンスカさんは1日、「素晴らしい同胞たち」とコメントを添えて祖国を守るために奮闘する軍服姿の女性や医療従事者、避難所で働くボランティアら複数の女性の写真を投稿。防衛に志願した女性や武器を手に戦う女性兵、医療従事者やボランティア、薬局や交通機関、商店、公共サービスなどが機能するよう普段通り仕事を続ける女性たちの勇気をたたえた。「パニックを起こさずに毎日子供たちを避難所に連れて行き、戦争から子供たちの意識をそらすためにゲームや漫画で子供たちを楽しませている人々。防空壕(ごう)で出産する人たち」にも思いをはせ、「爆撃の煙の中から太陽が見えます。もうすぐ春になり、勝利し、全てがウクライナになるでしょう」と明るい未来への希望をつづっている。夫人は2人の子供と共に、ゼレンスキー大統領を支えるためウクライナ国内にとどまっていると言われている。

男性より女性の方が人口が多いウクライナでは、侵攻を続けるロシア軍に抵抗するため女性たちも軍隊に加わっており、女性議員が自ら銃を手にする写真をSNSに投稿するなど女性たちの抵抗がネットでも話題になっている。先月23日には元ミスウクライナのアナスタシア・レナさんが、「ウクライナと共に立ち上がろう」とハッシュタグをつけてマシンガンを手にする戦闘服姿の写真をインスタグラムに投稿し、ウクライナ軍への参加がうわさされていた。レナさんはその後の投稿で「私は普通の人間」と軍隊入りを否定し、投稿した写真は戦争に参加するためではなく、趣味のサバイバルゲームのためだと説明していた。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)