学校法人「森友学園」の補助金詐欺事件を巡り詐欺罪などに問われ、控訴審の大阪高裁で懲役5年の実刑判決を受けた理事長の籠池泰典被告(69)と懲役2年6月の実刑判決を受けた妻諄子被告(65)が16日、京都市内で上告審についての記者会見を行い、改めて無罪を主張した。

「上告審についての重大発表」と題した会見に登場した籠池氏は「別件逮捕をして(国が)籠池夫婦にすべての罪をなすりつけ、幕引きしようとしている」と語気を荒らげ、高裁判決について「私と妻が学園の共同経営者という1つでくくって『なんでもするやろ』として、共同経営者だけで有罪にしてしまう方向に持っていった判決だった」と語った。

諄子氏は「私の唯一の証拠となった『ぼったくり発言』が検察に大きく改ざんされていることが発覚したにもかかわらず、高裁では採用されなかった」と訴えた。

4月18日の大阪高裁判決は詐欺の故意や共謀を認め、実刑判決を言い渡した。両被告は即日上告し、泰典氏は保釈を申請し、大阪高裁は19日付で保釈を認める決定をした。