日本水商売協会が24日、都内で会見し、全国のクラブ、キャバクラなどの飲食業のママやキャストらを対象としたミスコン「第2回 NIGHT QUEEN グランプリ」開催を発表した。昨年に続き2回目の開催。エントリー女性らのウオーキングやポージングの講習会も公開した。

接待をともなう飲食は行政から「夜の街」などと表現され、新型コロナウイルスの感染が拡大する一因と名指しされてきた。同協会が中心となって署名を集めて政府に提出し、一般飲食店同様の助成を受けることが出来るようになったが、当初は助成金の対象からも除外されているほどだった。

同協会の甲賀香織代表理事(42)は「コロナの苦難が続いていて、今回はエントリー後に辞退された方もかなり多いのですが、第7波と言われる中だからこそ、やる意味がある。コンテストの中で仕事にも役立つスキルアップ講座もある」と開催意義を強調した。

同グランプリはクラブ、キャバクラ、ガールズバー、ラウンジ、スナック、ショーパブなどの従事者が対象で、モチベーションアップやノウハウの共有、業界の地位向上、店舗への集客などが目的。「何より業界に明るい話題を提供したい。全国の皆さんが活躍してこそ、明るくなるスタートラインに立てる」と効果に期待した。今回は北海道から沖縄県までの40人強が最終エントリーとなった。

新規感染者数が過去最多を更新している第7波について、会見にゲスト参加した「クラブ Le Lardin」オーナーママ望月明美さん(57)も「濃厚接触者が多くなって、お客さまの強い自主規制能力を感じております」と利用控えの影響を懸念した。

会見後に実施された約1時間の講習会は、講師による立ち姿の指導から始まった。モデルウオーク初体験の女性も多く、ハイヒールが脱げてしまう場面も。ポージングでは講師から「あなたの好きなボディーパーツを見つけましょう」の助言を受け、各自が鏡の前で自身の長所を生かすことが出来るポーズを模索し、練習した。

神奈川・厚木市に勤務する女性は「体が細くても足が短くても、くびれなどのメリハリには自信がついた。さらに良い見せ方を宿題にしたい」。東京・足立区勤務の女性は「足立区だって、店も客層も悪くないぞという思いが強い。体形には自信がなかったけれど、先生の助言でグラマラスな長所を発見出来た」と、激戦区と言われている銀座、六本木、歌舞伎町に対抗心を燃やして意気込んだ。

今月10日までにエントリーの1次審査は終了。8月1日から9月末までが2次審査の期間となる。個性や特技、仕事への思い、向上心などの内面審査に加え、ウェブサイトでの有料オンライン投票(1100円から55万円で投票券を販売し、金額の4割がエントリー者と所属店舗に還元)の獲得票数や、SNSフォロワー数などの人気度も審査対象となる。

審査部門はカサブランカ部門(クラブ)ガーベラ部門(キャバクラ、ガールズバー、ラウンジ)ガーベラ部門(スナック、ショーパブ)とし、さらに各部門がレジェンドクラス(業界歴10年以上)プロフェッショナルクラス(同2年以上)ルーキークラス(同2年未満)に細分化されている。併願で応募できるコスモス部門(業界歴関係なし)は、歌手デビュー出来る特典が与えられる。

各部門の最終候補者により、10月10日に東京国際フォーラムで最終審査が開催される。2度のウオーキング(1度目は服装自由、2度目はロングドレス)や自己PRスピーチなどが行われ、容姿や表情なども審査対象。2次審査期間中のオンライン投票数に加えて、当日の会場観覧者投票もポイントとなる。5万円のS席は3ポイント(P)、4万円のA席は2P、3万円のB席は1P。各部門でグランプリ、準グランプリを決定する予定だ。審査員はSNS総フォロワー数170万超の歌舞伎町ゲイバー店員カマたく氏、全国スナック連盟の玉袋筋太郎会長、タレント森下悠里らが務める。【鎌田直秀】