安倍晋三元首相の国葬が日本武道館(東京・千代田区)で営まれた27日、国会前では安倍元首相の国葬に反対する市民集会が実施された。日本共産党は衆参両議員計15人が参加し、志位和夫委員長(68)が党を代表してあいさつをした。

志位氏は「岸田首相は国民の6割が反対を訴えているにもかかわらず、国葬を強硬しています」とこわばった表情で語った直後に「何が聞く力でしょうか?」と岸田文雄首相のキャッチフレーズを引き合いに出して声を荒げた。

国葬を開催したことに対して「この暴挙を断固抗議をしたいと思います。岸田首相は強硬してしまえば済んだことになると、こうタカをくくっているかもしれませんが、そうはいかない」と拳を振り上げ「アベノミクスで格差と貧困を広げたのは誰ですか。消費税を5%から8%、10%へと2度も大増税をやって国民を苦しめたのは誰だ。こんな安倍政治を礼賛し国民に押しつける、こんなことは断固お断りしようじゃないですか」と述べると聴衆もどよめいた。

集会でのスピーチ後、志位氏は国会議事堂前で会見し「今日は新たな戦いのスタート地点だと思っています」と真横に口を結び、多くの聴衆が集結した会について「非常に大きな新しい民主主義を守っていこうとうねりが起こっていると感じます。平日のこの時間帯にもかかわらず非常に多くのみなさんが参加された。今の日本の民主主義は危ないぞと、ナントカしなきゃいけないという熱い思いを感じました」と述べた。