第210臨時国会が3日召集され、岸田文雄首相が所信表明演説を行った。

岸田氏は「日本経済の再生が最優先の課題」と述べた。「急激な値上がりのリスクがある」という電気料金について「家計・企業の電力料金負担の増加を直接的に緩和する、前例のない、思い切った対策を講じる」と表明した。

円安については「円安のメリットを最大限引き出して、国民に還元する政策対応を力強く進めます」と強調。海外からの個人旅行を再開させるなど「訪日外国人旅行消費額の年間5兆円超の達成を目指します」と話した。

岸田氏は「積年の大問題に挑む」として「構造的な賃上げ」の実現を掲げた。看護、介護、保育をはじめとし「現場で働く方々の処遇改善や業務の効率化、負担軽減を進めます」。また、業務で使用する新しい技術や知識を収得する人に向けたリスキリングへの支援について「5年間で1兆円」を投入する方針を示した。