8種類の味でおなじみの「サクマ式ドロップス」の出荷が19日、終了した。11月上旬に製造中止と来年1月20日の佐久間製菓の廃業が発表されると、多くの惜しむ声が同社に寄せられた。最終出荷を終え、横倉信夫社長は「たくさんの心温まる言葉をいただきました。時代の流れに逆らえず、今回の事態に至りましたが、心から感謝申し上げます」と話した。

同社によると、新型コロナの影響による販売減、原材料、エネルギー価格の高騰が大きく影響した。初の国産ドロップとして1908年(明41)に製造が始まって114年。故野坂昭如さんが戦争体験を基に描いた短編小説「火垂るの墓」に登場し、赤の缶はアニメ映画、実写映画でも小道具として使われた。