2019年4月の東京・池袋の乗用車暴走事故で妻の真菜さん(当時31)と娘の莉子ちゃん(当時3)を亡くした松永拓也さん(36)をSNSで中傷したとして侮辱罪などに問われた油利潤一被告(23)に対し、東京地裁(安永健次裁判官)は13日、懲役1年、拘留29日、執行猶予5年の有罪判決を言い渡した。執行猶予は懲役刑にのみ適用される。

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松永さんは、油利潤一被告への有罪判決を受けて記者会見した。

ほぼ求刑通りの判決に「保護観察が付けばベストだったが、重く受け止めていただいた。(油利被告には)しっかり自分の人生を歩み、更生する5年間であってほしい。言葉によって傷つけおとしめることをしないでほしいと思う」と話した。

昨年、侮辱罪の法定刑が引き上げられた。「人によっては執行猶予5年、拘留29日でいいと考えるかもしれない。厳罰化され、今はこれでは済まないことを知ってほしい」。松永さんに対する誹謗(ひぼう)中傷は減ったが、今も「金や反響目当ては事実だろう」「悲しいんだったら黙ってればいいじゃないか」と中傷が届く。「意見は大切な権利です。でも批判を超えた誹謗中傷のない世の中になってほしいと思います」と訴えた。

誹謗中傷がもたらす苦しみや痛み、大きな責任を負うことを、社会に発信するため、油利被告に対しては民事訴訟を起こし、民事責任を問うことを検討している。