任期満了に伴う神奈川県知事選が9日、投開票され、現職の黒岩祐治知事が当選確実となり、4選を果たした。

投票締め切りの午後8時ごろ、黒岩氏は横浜市中区の選挙事務所にグレーのスーツに紺色のネクタイ姿で登場。支持者らが集まった事務所では拍手が巻き起こったが、黒岩氏は花束を受け取ってもなお、神妙な面持ちだった。

黒岩氏をめぐっては、選挙期間中に、知事就任直後まで続いた過去の不倫関係を週刊誌に報じられていた。この反省からか、選挙戦の当確時には定番の万歳三唱も行われず。黒岩氏は「喜ぶ心境ではない。重みと責任感の重大さ、申し訳なさを感じここに立っている」と目を赤くしていた。その上で「個人的な行いで神奈川というブランドを傷つけた」と改めて頭を下げた。今後の県政に向けて「マイナスからスタートしなければならない」と力を込めた。

黒岩氏は不倫報道後の6日に、記者会見を開き、謝罪していた。知事選からは撤退をせず、県民に対しては「審判を仰ぎたい」と述べていた。選挙戦最終日の8日に行った最後のお願いでは「仕事でみなさまにお返しをしていきたい」と発言していた。【沢田直人】