衆院山口2、4区、千葉5区、和歌山1区の補欠選挙が11日、告示された。6日告示の参院大分選挙区補選を含む衆参5補選の候補が出そろい、いずれも与野党対決の構図。昨年7月の参院選以来の国政選挙で、岸田文雄首相にとっては「中間選挙」と位置づけられる。統一地方選後半戦と同じ23日投票に向けて各党は総力戦で臨む。

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千葉5区補選は与野党6人の公認と無所属の計7人が立候補する乱立バトルとなった。政治資金規正法違反の罪で略式命令を受けた薗浦健太郎氏(自民党離党)の議員辞職に伴うもので、与党は自民新人の英利アルフィヤ氏(公明推薦)を擁立したが野党側は候補者一本化ができず、混戦の構図となった。

アルフィヤ氏は第一声で「力強い外交、安全保障、憲法改正を行い、憲法に自衛隊を明記して我が国を守るという覚悟が必要」などと訴え、自民党の茂木敏充幹事長も駆けつけた。立民の矢崎堅太郎氏には泉健太代表らが駆けつけ、矢崎氏は「同じところに権力、集中するのはおかしい」とした。国民の岡野純子氏は「汚職が原因で辞職した政治家の補選」と指摘した。

維新の岸野智康氏は「今までの野党は批判ばっかりしていて夢がない。維新の会が実現した政策を千葉でやらせていただきたい」とした。共産党の斉藤和子氏は岸田政権を「金と権力で本来あるべき政治がゆがめられている」などと批判し、政治家女子48党の織田三江氏は「女性や主婦の目線で生の声を議会に届けたい」と訴えかけた。この日午後に無所属新人の星健太郎氏が立候補を届け出て計7人による選挙戦となった。【大上悟】