藤井聡太竜王(王位・叡王・棋王・王将・棋聖=20)が渡辺明名人(38)に挑戦する将棋の第81期名人戦7番勝負第3局が13日、大阪府高槻市「高槻城公園芸術文化劇場」で行われる。

開幕2連勝の藤井が史上最年少名人&7冠に「王手」をかけるか。4連覇を狙う渡辺が巻き返すか。対局を翌日に控えた12日、両者は現地入り。前日検分を行った後、ファンや関係者ら約150人が出席した前夜祭で、決意表明を行った。

高槻市で名人戦が開かれるのは初めて。対局会場は3月に完成したばかりの「高槻城公園芸術文化劇場」。同劇場の「こけら落とし将棋」として開催される。高槻市に王将のタイトル戦で過去2回、訪れている藤井は「こけら落としとして対局できることはうれしく思っています」とあいさつした。

キリシタン大名・高山右近らが城主だった高槻城跡からは江戸時代の将棋の駒が出土している。24年秋に関西将棋会館の移転を控えていることなどから「将棋のまち高槻」としてPRを進める。市中心部にある商店街「高槻センター街」では渡辺と藤井の名前が入ったのぼりが掲げられるなど、大歓迎ムードだ。

「注目していただいている対局なので、期待に応えることができるように精いっぱい指して、熱戦にできるようにしたい」。3連勝して史上最年少名人獲得に近づきたい。渡辺には現在18勝3敗。相性がいい。第1局、2局では渡辺が雁木、矢倉模様と作戦を練ってきたが、藤井が終盤で抜け出して連勝した。第3局は渡辺が先手番となり、どんな作戦を採用するかも注目される。

逆襲を誓う渡辺は「どこの会場も前夜祭は大入り。どこを通ろうかと思うぐらい入っていただいた。ありがたい」と話し、対局場となる同劇場について「近代的な立派な建物。音楽鑑賞や観劇をしたいなと思った。今回はみられる側なので、みなさんに満足してもらえる将棋を指したい」と意気込んだ。【松浦隆司】