国民民主党の玉木雄一郎代表は6日、フジテレビ系「日曜報道 THE PRIME」に中継出演し、岸田文雄首相が4日の会見で表明した、マイナンバーカードと保険証との一体化をめぐる方針について「何の解決策にもなっていない。そもそも順番と戦略が間違っている」と批判した。

首相はマイナ保険証への移行時期について判断を先送りするとともに、マイナ保険証を持たない人への「資格確認証」交付にも言及。「両論併記」のような形で進められるように受け取れる形になったことへの感想を問われた玉木氏は「国民の不安が解消されるまでは(現行の保険証を)残すみたいなことを言っているが違っている。みなさん、メリットが感じられないから不安なんですよ」と指摘。マイナ保険証の導入は、重複投薬の防止や医療費のむだの削減にも役立つとの認識を示した上で「そのためには、電子処方箋や電子カルテの十分な普及が前提。こういうインフラを整備して、(政府が)言っているメリットが実感できるようになれば、日本人はばかではないので、メリットのある方に移行していく」と述べた。「そういうことができていないことがデジタル敗戦であって、ひも付けが進んでいないことや、廃止が進まないことがデジタル敗戦ではない」とも指摘。「戦略と順番が間違っている」と繰り返した。

また、政府が進めている総点検作業についても「今のままでやっても、必ずミスは永遠に出る。大事なことは、国民を巻き込んで総点検をすることだ」と主張。「1度、マイナポータルに入ってみてくださいと(呼びかける)。そこに自分の情報が正しく掲載されているか、ひも付けられているか、自己情報にアクセスしていただき、ミスがあったら、ゲームのバグが発見された時によくやるんですが、おわびのアイテムを渡すんです。『詫(わ)び石戦略』というんですが」と持論を展開。「国民のリテラシーを上げるためにも、国民を巻き込んだ総点検をやらないといつまでたっても解決しない」と持論を述べた。