元テレビ朝日社員の玉川徹氏は10日、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」に出演し、岸田文雄首相が打ち出した定額減税をめぐり、鈴木俊一財務相が国会で、首相が国民への「還元」の根拠としていた過去2年間の税収増分約3・5兆円はすでに使用済みと認め、減税には国の借金である国債発行が必要との認識を示したことについて、政府の対応を酷評した。

鈴木氏は8日の衆院財務金融委員会で「減税をするとなると、(その分の)国債の発行をしなければならない」と主張。玉川氏は「減税は(税収は)余ったから返しますという話だったのが、実はそうじゃなくて借金して減税しますという話でしょ。減税するには新たに借金をしますと。この件、悪い冗談としか思えない」と、指摘。「むしろあきれて笑ってしまうというか、もうお笑い岸田内閣という感じになっている」と、ちぐはぐな岸田文雄首相の減税路線を批判した。

番組MCのフリーアナウンサー羽鳥慎一も「なんのための減税なんでしょう。借金して減税。何なんでしょう」と疑問を示し、コメンテーターのタレント長嶋一茂が「ばかなの?ってこと?」と指摘すると、羽鳥は「いちばん悪い言い方をすると、そうだと思います」と応じた。一茂は「ばかなの?ってことでしょう。返ってくるお金の計算ができていないって話でしょ」と、憤った。

玉川氏は「だれかにごちそうする時、お金はないんだけど借金してごちそうしてくるよと言えば、奥さんは『何言ってるの』と。そういう話」と例え話を交えて指摘。羽鳥が「借金は子供が返してくれるから、という話」と述べると玉川氏は「そういうこと。よけい怒るよ」と訴えた。