将棋の藤井聡太竜王(名人・王位・叡王・王座・棋王・王将・棋聖=21)が27日、香川県のローカル私鉄、高松琴平電気鉄道(ことでん)の「琴電琴平駅」(琴平町)で、車掌体験した。

同町では第36期竜王戦7番勝負第5局の開催が予定されていたが、シリーズ4連勝で3連覇を達成したため、趣向を変え、「3連覇を祝う会」の関連イベントとして開催された。

ことでんの制服を着用し、首からは黄色の電子ホイッスルを下げた藤井は「本日はことでんをご利用いただきましてありがとうございます。この電車は9時12分発、高松築港行きです」と車内アナウンス。車内から降りて「前方よ~し!」と安全を確認すると、電子ホイッスルを鳴らし、ドアを閉めた。

続いて運転の模擬体験も実施。鉄道好きとして知られる藤井は、自宅で「トレインシミュレーター」を楽しんでいるが、あこがれの車両の運転台に座ると、緊張気味に「原圧(げんあつ)よ~し」とブレーキを解除し、マスコンでノッチを上げた。

「電車を使った体験はなかなかできないので、すごく貴重な経験ができた」と喜んだ。車掌体験について「車掌はやることがたくさんあって、忙しいんだなと感じました」と話した。運転手体験については「ことでんはレトロな車両が多く活躍している。最近の車両とはかなり違う雰囲気があった。とてもおもしろかった」。1970年(昭45)製造の1200形を模擬運転を楽しんだ。