全国でもめずらしい「足の神様」として知られる服部天神宮(大阪府豊中市)の福娘が11日、大阪・中之島の日刊スポーツを訪れた。来年1月9~11日の「豊中えびす祭」に向け、応募者約800人から選ばれた福娘33人のうち6人が金の烏帽子(えぼし)姿で商売繁盛と幸運を願う福鈴を振りながら「打ちま~しょ」「もうひとつせ~」の掛け声とともに大阪締めを披露した。同神社は福娘発祥の神社としても知られる。

母親も同神社の福娘を務め、親子二代での大役となる神戸松蔭女子学院大1年、中山歩優さん(19)は「ご縁を大切にして、えびす祭を盛り上げ、みなさんに笑顔と福を届けたい」と意気込んだ。

祖父に福娘の応募を勧められたという戸田茉依加さん(23)は「祖父から言われた私の長所でもある“ニコニコ笑顔”をみなさんに届けたい」とニッコリ。

大阪公立大医学部3年、原せつ子さん(21)は、同神社のある豊中市で生まれ育った。「新年の幕開けに明るい笑顔を届けたい。豊中にも恩返ししたい」と話した。

ドイツからの留学生で、大阪学院大に在籍するアンナ・ボエムさん(21)は「もっと日本のことを知りたいです。福娘のオーディションに受かって、ラッキー。このラッキーをみなさんにも」と流ちょうな日本語で語った。同神社のドイツ人の福娘は初めて。

関西外大4年、森優希さん(21)は「恩返しと感謝です」。母親が膠原(こうげん)病になり、数カ月、歩行困難になったとき、父親と「足の神様」に祈願した。母親は少しずつ歩くことができるようになったという。

追手門学院大3年、山下ひかるさん(21)は、幼少時にテレビで福娘をみたときから憧れ続けた。中学時代はテニス部で主将を務め、持ち前の元気さでチームメートを引っ張った。「私の笑顔でみなさんが幸せな気分になってもらえたら」。悲願の大役に気持ちを高めた。