立憲民主党が提出した松野博一官房長官に対する不信任決議案は12日午後の衆院本会議で採決され、自民、公明両党などの反対多数で否決された。野党は立憲民主、共産両党、れいわ新選組のほか、政府の2023年度補正予算に賛成した日本維新の会や国民民主党も、賛成に回った。

松野氏は、派閥パーティー券の収入をめぐり、1000万円を超えるキックバックを受け、政治資金収支報告書に記載していないことから「裏金」疑惑が指摘されている。しかし、毎日の官房長官としての記者会見や国会での答弁では、捜査中を理由に「お答えを差し控えさせていただきます」と答弁拒否を延々と繰り返しており、自民党内からも疑問の声は出ている。

立民側は趣旨説明の中で、松野氏が所属する安倍派の派閥パーティーをめぐる裏金疑惑について「政府が国民の負担増を決める一方、裏金づくりが許されるわけはない」と批判した。賛成討論でも、立民は「捜査中を盾に取り、まったく説明責任を果たしていない。ご自身のことも正面から説明できない官房長官の言葉を国民の誰が信じるのか。(官房長官として国の)危機管理体制をすでに揺るがせている。国民の命を守るためにも即刻お辞めください」と訴え「今こそ岸田首相の決断力が問われている」と、岸田文雄首相に速やかな更迭を求めた。

共産党は「くさい物にフタをして幕引きすることは許されない。(パー券の裏金は)だれの発案で何に使ったかなど、すべて国民の前に明らかにすべきだ」と指摘した。「(今回の問題は)政治改革30年のうそとごまかしが露呈したもの」との認識も示した。