自民党安倍派(清和政策研究会)が政治資金パーティー裏金事件を受けて19日に派閥の解散を決めたことをめぐり、清和会を創設した福田赳夫元首相の孫、福田達夫元総務会長(56)の発言が波紋を広げている。 解散方針が決まった19日の臨時議員総会後、自民党本部で報道陣の取材に、福田氏が「反省の上に新しい集団をつくっていくことが大事」と述べたと報じられたことを受けたもの。派閥は解散するが、新たな集団立ち上げのようにも受け取れる発言のためか、20日、インターネット上では「福田達夫氏『新しい集団つくる』安倍派源流創設者の孫」がトレンドワードになった。

SNS上には「何なんだこの茶番」「歴史は繰り返される」「自民党による派閥解散は『偽装解散』だと言ってるようなもの」「新しい集団=新しい派閥ってことだろ」「全く反省していない」など、批判的なコメントが相次いだ。

一方、今回の裏金問題の本質は派閥の解散ではなく、「政治とカネ」の問題であり、その部分の真相解明は一向に進んでいないことから「裏金問題の本質から目を背けて何をやっているの?」というコメントも出ている。

福田氏は19日、総会に先立ち、安倍派有志の中堅・若手議員約30人で塩谷立座長に面会し、安倍派の解散を検討するよう求めた。そうした派閥内の深刻な声を踏まえ、塩谷氏は19日夜の記者会見で「清和研を解消するということを決定した」と明らかにした。