「トンちゃん」の愛称で知られ、第81代内閣総理大臣を務めた村山富市元首相が3日、100歳の「百寿」の誕生日を迎えた。

村山氏は3日までに、社民党を通じてコメントを公表。100歳を迎えた感想や長寿の秘訣(ひけつ)について「100歳の実感はないが、無理をせず、自然体で暮らすことかな。1日1日、家族と過ごせることを幸せに思っている」と回答。健康のための日課は「大相撲を見るのが楽しみ」とした上で「週3回、デイケアに行き、1日2回の散歩と体操を続けている」と、最近の日常についても語った。

「今の日本の政治について思うこと」としては「日本がどこまでも平和な国であり続けることを願っている」としている。

村山氏は1924年(大正13)3月3日、大分県生まれ。明大卒業後、大分市議、大分県議をへて1972年(昭47)12月の衆院選で初当選。2000年6月まで当選8回を数えた。

1994年6月、羽田孜首相の退陣を受け、自民党、社会党(当時)、新党さきがけによる自社さ連立政権の首相として就任。社会党の首相は、1947年の片山哲内閣以来、当時47年ぶりだった。在職中には1995年の阪神・淡路大震災や地下鉄サリン事件など、社会を大きく揺るがした自然災害や事件の対応に当たった。1996年1月11日まで561日間、首相を務めた。

先月23日には、母校の明大の卒業生でつくる「校友会」会長を務める北野大さんらが大分市内の村山氏の自宅を訪れ、100年分の新聞記事を集めた記念品を贈り祝福。村山氏はその際も、元気そうな姿をみせている。