テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜午前8時)は21日、ドジャースが大谷翔平投手(29)の通訳を務める水原一平氏(39)を、違法賭博への関与を受けて解雇したと米メディアが一斉に報じたことについて、米国からの中継をまじえて詳報した。
米ESPNは、解雇が報じられた水原氏について、大谷の銀行口座から少なくとも450万ドル(約6億7500万円)を送金した疑いがあると報じた。また大谷の代理人弁護士は、大谷の資金が「大規模な窃盗」に遭ったとして水原氏を告発する流れになっている。
同局ニューヨーク支局の小松靖アナウンサーは、ESPNの報道をもとに「(報道は)簡単に言うと(水原氏が)賭博で負け、それを補てんするために大谷さんの口座からお金を送ってもらったことが、大谷さんの資産を窃盗したことに当たるという容疑になります」とした上で「今後の焦点は大谷選手がどう、かかわっていたか、どこまで知っていたかに当然、なってくる」と指摘した。
その上で「大谷選手の銀行口座の記録をESPNが確認したところ、間違いなく送金が行われていたことが分かっている。負債を穴埋めするために大谷さんの口座からお金を送ったと、周囲の複数の情報源がESPNに語っているということだ」と述べ、「大谷選手は借金の支払いに合意し、合意後に自分のコンピューターにログインし、去年数カ月間、水原通訳の立ち会いのもと、複数回の分割払いで送金を行ったと、こちらでは伝えられています」と、現地報道の内容をリポート。「大谷選手がお金を直接渡してギャンブルの胴元に借金を払うようにしなかったのは、水原さん本人が『お金に関しては大谷さんに信用されていなかったからだ』と語っているとも伝えられている」と伝えた。
一方で「ただ水原さんは19日に、今、私が話した(ESPNの報道)内容の大半を否認し、大谷選手は水原さんの賭博活動、借金、払い戻しに関しては何も知らなかったとふうに、いわば言ったことを翻すコメントをしているということです」と、現状を伝えた。
番組木曜コメンテーターで弁護士の結城東輝氏は「水原氏本人が(大谷の関与を)否定している可能性があるという前提でいくと、大谷選手がどこまで知っていたかということが重要」と指摘。「違法賭博に基づく借金の支払いのみならず、金額がどうなのかだったり、だれに送金するのかだったり、(ESPNの報道の通り)大谷選手が目の前でオンラインのサイトで同じ内容の取引をしたのであれば、純粋にお金を水原さんに貸してあげたのかもしれない」と推測した。
「だけどそれであれば、大谷さんの代理人が『大規模な窃盗に遭った』とは言わないと思う。ということは、水原さんの言っていることと、大谷さんの代理人の考えていることが食い違っている可能性がある」とも指摘。「場合によっては、思っていた金額以上のものが取られたであったり、何か違う事実があるのかもしれないとは感じる」と述べた。