「紅こうじ」のサプリメントによる健康被害問題で揺れる小林製薬は28日、小林章浩社長らによる記者会見を大阪市内で行った。

小林製薬によると、サプリ摂取者の腎疾患の症例が最初に報告されたのは1月15日。その後も症例の報告が相次いだが、会社が製品の自主回収を公表したのは2カ月以上経過した3月22日と、対応が後手に回った。小林社長が事態を把握してからも1カ月半の間、情報公開が遅れたことになる。

小林社長は公表や製品回収の遅れについて「当初は原因が何であるのか? 原因物質の特定をとにかく急ぎ、分析に取り組んでもらっていた。当社のガイドライン、社外の弁護士など外部のアドバイスも聞きながら判断していた」と釈明した。「情報を収集しながら判断したつもりだったが、力が足りないと言われれば、その通りだと、思います」とし、「結果として遅かったと言われている。公表の判断のスピード、その是非については真摯(しんし)に受け止める」と述べた。