日本初の女性の首相となった高市早苗首相(64)が、高市内閣を発足させたことに伴い、22日午前、新旧大臣による事務引き継ぎが各省庁で行われた。
農水省では、前任大臣のコメをめぐる失言更迭で5月に緊急登板し、高市内閣で再入閣となった小泉進次郎防衛相(44)が、大臣室で、新たに就任した鈴木憲和農相(43)に引き継ぎのファイルを手渡した。鈴木氏は元農水官僚で農水副大臣の経験もあり、農政行政全般に明るい。進次郎氏は「まったく心配しておりません。新大臣らしくやってください」と伝えた。
進次郎氏が農相に就任したのは5月21日で、ちょうど5カ月の在任期間。賛否を呼んだものの、コメ価格高騰を受けた随意契約による政府備蓄米の放出など、「コメ担当」の農相として奔走。この5カ月を振り返り「この5か月間、農水省の職員が一丸となって私を支えていただいた。鈴木新大臣は元農林水産省職員ということもあり、職員のことをだれよりも理解している形での就任。まったく心配はしていない」と声をかけた。「激動の米価高騰の中、農林水産行政を大きな問題もなく、コメ行政を最後までできたのは、職員の献身的なお支えのおかげ。ぜひ鈴木大臣らしく頑張ってください」とも激励した。
米どころの山形が選挙区の鈴木氏は6月、進次郎氏が進めていた随意契約による備蓄米放出の手法に、強い疑問を呈したことがある。自民党総裁選では進次郎氏ではなく、茂木敏充外相を支持した。
この日は、「マスコミへの対応を含めて、生産者や消費者のみなさんにさまさまなメッセージを発信していただいた。普段は(農政に)関心のないみなさんに関心を持っていただく機会をつくっていただいた。農水省の職員のことも気遣っていただき、感謝申し上げたい」と、進次郎氏をねぎらった
その上で「生産現場、消費者のみなさんの気持ちは、大変難しい局面だ。これまでやってきていただいたことをよく踏まえた上で、私なりに努力をさせていただく」と、口にした。
メディア対応については、「ぜひご指導をいただけたら」と要請。備蓄米放出の折、連日、メディアを通じた発信を続けた進次郎氏は「あんなにいっぱい、やんない方がいいですよ。マイペースでやってください」と笑いながら応じた。
鈴木農相との事務引き継ぎを終えた進次郎氏は、役所の1階で幹部や職員らの見送りを受け、激動の5カ月を過ごした農水省を後にし、新たな職場となる防衛省に向かった。

