高市早苗首相は28日、来日中のトランプ米大統領と東京・元赤坂の迎賓館で初の首脳会談を行った。高市氏は冒頭から「安倍総理に対する、長きにわたる友情に感謝しております」と、トランプ氏と盟友関係を築くも2022年7月の銃撃事件で亡くなった安倍晋三元首相の名前を出してトランプ氏に感謝。「昨年末に安倍昭恵夫人を歓待いただいたことにも感謝申し上げます」とも述べ、会談をスタートした。
安倍氏の「後継者」を自任する高市氏は「実は、安倍総理からはトランプ大統領のダイナミックな外交については話を聴いていた」とも言及。「日米の新たな黄金時代を、ともにつくっていきたい」と呼びかけた。24年7月の暗殺未遂事件を乗り越えて大統領選で再選したトランプ氏も「シンゾーは私の親しい友人で本当に悲しい。衝撃的な出来事だった」と安倍氏の銃撃事件を振り返り、高市氏について「高市総理についての素晴らしい話をよく(安倍氏から)聴いていた」と応じた。
安倍氏は首相だった2016年11月、大統領選で勝利したトランプ氏と、世界の首脳に先駆けてトランプタワーで会談。大統領就任前の異例の会談だったが「信頼できる指導者」といち早く認め、ゴルフのドライバーをプレゼント。その後、強い信頼関係を築いていった。高市氏からは今回、トランプ氏に対し、安倍氏の使用していたパターと、松山英樹のサイン入りゴルフバッグが贈呈された。
高市氏は会談で、主体的に防衛力の強化と防衛費の増額に取り組む決意を伝えた。両首脳はレアアース(希土類)など重要鉱物の供給と確保、関税合意で約束した投資履行の2つの文書に署名した。
高市氏は米軍横須賀基地の米原子力空母「ジョージ・ワシントン」で兵士たちに囲まれて行われたトランプ氏の演説にも飛び入り参加。トランプ氏から「この女性は勝者だ!」と紹介され、サムズアップ。トランプ氏から肩を引き寄せられるところまで、距離は詰めた。トランプ氏はこの後、都内で安倍氏の妻昭恵氏とも面会した。
安倍氏のレガシー(遺産)を総動員したシンゾー外交でスタートした関係を、高市氏がどこまで深められるか。新たな日米関係が始まった。

