藤井聡太王座(竜王・名人・王位・棋聖・棋王・王将=23)が同学年の伊藤匠叡王(23)の挑戦を受ける、将棋の第73期王座戦5番勝負第5局が28日、山梨県甲府市「常磐ホテル」で行われ、先手の伊藤が藤井を下し、シリーズ対戦成績を3勝2敗とし、王座を初奪取し、自身初の2冠となった。これでタイトル獲得3期となり、九段に昇段する。23歳0カ月の2冠獲得は藤井(18歳1カ月)、羽生善治九段(21歳11カ月)の次ぐ、史上3番目の若さとなった。

終局後に同ホテルで行われた伊藤の主な一問一答は以下の通り

-自身初の2冠獲得の気持ちは

伊藤 まだまだ実感がわかない。本当に信じられないという気持ちです。

-藤井6冠とは約1年ぶりの対局だった

伊藤 一手一手の指し手の精度が高く、こちらも一手の緩みもなく、指していかないと勝負するのは難しかった。

-同学年のライバルと呼ばれることについて

伊藤 もしライバルと呼んでいただけるなら光栄なこと。タイトルに挑戦するとなると、藤井さんを相手に対戦することになる。他の棋戦でも藤井さんに挑戦して良い将棋を指したい。

-本局を含めて2人で高みにいけたか

伊藤 相掛かりから激しい戦いになった。中盤以降、お互いに最善を突き詰めると、派手な応酬がみられる戦型。1つの魅力と感じている。本局もそういう局面を指せたのはいい経験になっているかな。

-昨年、叡王奪取のときは「幸運」、今日は「充実」という言葉を使われた

伊藤 ここ最近はいままで以上に棋力を向上させる意欲が高まっている状態。まだまだ強くなる余地があると感じている。自分が強くなっていくのが楽しみな気持ちが大きい。

-九段に昇段され、段位は師匠の宮田八段を超えた。師匠にどう報告する

伊藤 そうですね(笑い)。まだとくに考えていないのですが…。九段昇段はハードルが高いと思っていた。まさかこんなに早く昇段できるとはとの思いが強い。段位に関係なく師匠は偉大な存在なので、そこは揺るがないところかなと思います。

-2日制のタイトル戦で藤井6冠と対戦したい思いは

伊藤 もちろん指したい気持ちは強くある。2日制は、より一手一手の重みが増してくる。さらに読みの精度を上げていく必要がある。