立憲民主党の蓮舫参院議員は12日の参院予算委員会で、企業・団体献金をめぐる高市早苗首相の「検討」ワード連発の答弁に、「私は今日、『検討』という言葉を(高市首相から)何度、聞けばいいんでしょうか」と、怒りをまじえて皮肉った。「政治とカネ」をめぐる蓮舫氏との高市首相との質疑は、たびたびストップした。

蓮舫氏は、企業・団体献金をめぐり、献金の受け皿となる政党支部を都道府県連に限って行う公明党の主張を自民党が受け入れなかったことが、自公連立政権の崩壊につながったと言及。高市首相が「政治資金のあり方をめぐる幅広い問題について丁寧に議論を進め、真に公正、公平な仕組みとなるよう検討を進めることが重要」と述べると、蓮舫氏は「その『丁寧な検討』が先送りとならないか心配している」と指摘した。 シンクタンクのデータベース化で「政治とカネの」見える化が実現され、総額の96・4%を自民党が受けているとして「これだけで自民党が禁止したくない理由がうかがえる」とし、受けている額は、地方支部が最も多いとも訴えた。

蓮舫氏は、一部自民党地方議員の政治資金の具体例な使い方に触れながら、「自民党は企業・献金禁止に反対し、献金公開強化法案を出した」として「地方支部は対象ですか?」と問うたが、高市首相がすぐ答えられず、質疑がストップ。蓮舫氏は「通告してますよ」「通告してますよ」とプレッシャーをかけつつ、自民党案では地方支部は対象外であることを指摘。その理由をただしたが、高市首相は「議員立法案には私は関わっておらず、なぜということに速やかに答えることはできません」と、素っ気なく応じた。

蓮舫氏が「自民党の地方支部の改革だけが、すべての法改正から抜け落ちている。なぜ抜け落ちているのか」とただすと、ここでも高市首相は「各党、各会派でご議論いただくこと。今後の検討事項であろうかと思います」と、検討事項だと回答。蓮舫氏は「自民党政調会長を務め、長く総務大臣も務め、政治とカネの問題に携わる立場だったから聴いている」と食い下がったが、高市首相は「国会議員関係政治団体以外の団体にどのような仕組みが必要かは、さまざまなご意見がある。その点も含めて各党、各会派でご議論いただくこと」とだけ述べた。

「せめて、せめて、個人と個人の後援会への政治献金は禁じた法の趣旨にのっとり、地方支部を迂回(うかい)した献金の付け替えは禁止しませんか?」と求めた蓮舫氏に対し、高市首相は「今、自民党は日本維新の会と合意して、政党の資金調達のあり方について幅広く検討を進めることになっている。これから検討をしっかりしていくということ。御党を含めて他党とも真摯(しんし)な議論を重ね、国民のみなさまに信頼される政治資金のあり方の議論を深めていく考えだ」と、「検討」ワード多用で答弁。蓮舫氏は「検討より、できることからやっていきたいというのが、私たちの姿勢。地方支部の支出では、代表が議員なら国会議員並みに1円以上の領収書は要請があったら公開し、1万円以上は公開。ここまで厳しくするのは、総理総裁が認めれば今すぐできる。そうしませんか」と求めたが、高市首相は「総裁が認めたら法改正ができる仕組みには、わが党はなっていない」などと、「塩答弁」で応じた。

蓮舫氏はその後も、昨年3月、当時自民党幹事長だった茂木敏充外相について、「茂木敏充政策研究会」から「茂木敏充後援会総連合会」に10年で計約3億2000万円の「付け替え」があると自身が指摘した国会質疑に触れ「これは自民党が問題と思って、わずか3カ月で法改正が実現した。付け替えられた先も厳しく情報公開をしないといけなくなり、付け替える意味がなくなった。地方支部も、付け替えた場合は厳しく情報公開するよう法改正することは簡単にできる。やりませんか」と呼び掛けたが、高市首相「重要なご指摘をいただいた。今後、検討させていただきます」と、再び「検討」で応じた。

蓮舫氏はついに業を煮やしたのか、「私、今日、検討という言葉を何度聴けばいいんでしょうか」と怒りをみせた。「維新と、(高市首相の自民党総裁任期の)2年をかけて議論するというのはあまりにも悠長。今すぐできることは今すぐやっていくべき。地方支部の付け替えも、いますぐ協議して法改正しませんか?」と再び迫ったが、高市首相は「党で検討をさせます」とだけ応じた。

蓮舫氏は「批判や批評でなく、改革できることは、特に政治とカネでも与野党で実現してきた」とした上で、「30年、置き去りにされてきたのが企業・団体献金だ。公明党さんは連立を離脱しても、これを正すんだと。それを断って、連立政権を解消してまでも地方支部を守るのが、私には分からない。だから改革をしようと提案しているが、これも検討ですか?」と皮肉を交えて指摘。高市首相は「企業団体献金の規制は、その必要性、相当性については慎重に議論する必要がある。各政党の成り立ちや規模にも留意しながら、真に公正公平な仕組みとなるように、検討しないとなりません」と、やっぱり「検討」で応じた。