高市早苗首相は19日、官邸で会見し、23日の通常国会の冒頭で衆議院を解散すると正式表明した。「高市早苗が総理でいいのか、主権者たる国民のみなさんに決めて頂くしかないと考えた」と述べ、「与党で過半数」の勝敗ラインに、進退をかける意向も示した。政権選択選挙という形で、「高市早苗総理か、否か」を国民に問う構えだ。対する立憲民主党と公明党の新党「中道改革連合」は、綱領と基本政策を発表した。「高市解散」表明を受け、戦いの幕は切って落とされた。衆院選の日程は1月27日公示、2月8日投開票。
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高市首相に、いつもの笑顔はなかった。会見冒頭「国民のみなさま、私は本日、内閣総理大臣として23日に衆院を解散する決断をしました」と硬い表情で呼びかけ、「なぜ今なのか。高市早苗が総理でいいのか、主権者たる国民のみなさまに決めていただくしかないと考えた」と述べた。
日本維新の会との連立や、首相就任後に掲げた「責任ある積極財政」などの政策の「大転換」が、国民の審判を受けていないことを、「ずっと気にしていた」と述べた。
与党で過半数(233議席)を目指すとし、「私も内閣総理大臣としての進退をかける」と述べ、目標達成できなければ退陣する可能性を示唆。「解散は重い、重い決断。逃げず、先送りせず、国民のみなさんといっしょに日本の進路を決めるための選挙だ」と、有権者を巻き込んだ戦いだと強調し、自ら「自分たちで未来をつくる選挙」と自らネーミングした。
通常国会冒頭の解散は60年ぶりで、2月衆院選も36年ぶり。26年度予算案の年度内成立が困難視され、電撃解散による事務的な準備の混乱、豪雪地域の選挙への影響など、首相判断には批判や疑問の声が渦巻く。 高市首相は「足元が悪い中、ご足労をいただくことを恐縮に思っている」と雪国の選挙を念頭に陳謝の言葉を口にする場面も。一方で、「物価高対策を含む生活安全保障については、必要な対策が進んでいる。万全の体制を整えた上での解散と明確に申し上げる」と、野党の指摘を念頭に反論し、野党の公約ともかぶる、2年間限定の食料品の消費税ゼロにも言及した。「首相就任以来、日本でも海外でも働いて、働いて、働いて、働いて、働いてきた。選挙中も高市内閣は働き続けます」と、訴えた。
立憲民主党と新党「中道改革連合」を結党する公明党にはこれまでの支援に感謝しつつ、「さみしいが、これが現実。疑問を感じざるを得ない。選挙目当ての政治、永田町との論理には終止符を打ちたい」と踏み込み、対決姿勢を示した。
「国民」という言葉を多用し、「衆院選は政権選択選挙。(与党が)過半数の議席なら高市総理で、そうでなければ野田総理か斉藤総理か別の方。間接的でも首相を選んでいただくことになる」。自民党は伸び悩んでも、自らの内閣では就任後も続く高い支持率に自信があるのか、自らへの信任の是非を争点に選挙を戦う考えを明確に示した。【中山知子】

