キヤノングローバル研究所上席研究員の峯村健司氏が23日、フジテレビ系の情報番組「サン!シャイン」(月~金曜午前8時14分)に出演。トランプ米大統領が、主張するグリーンランド領有をめぐり、反対した欧州8カ国に2月1日から10%の追加関税を課すとしながら取りやめた件について、背景を推測した。

トランプ大統領は自身のSNSで21日、「グリーンランドや北極圏の将来に向けた枠組みについて大筋でNATO(北大西洋条約機構)と合意した」と発表。「安全保障や鉱物資源などあらゆる面で、すべての関係者に有益」と記者団に発言した。一方のNATOのルッテ事務総長は、「グリーンランドの鉱物資源開発についてはトランプ氏との会談では議論されなかった」とした。

これらの状況に峯村氏は、「こういう時は、あまり触れられたくないことが決まっている。おそらく、1つは軍事的な妥協をアメリカが引き出した。グリーンランドにある米軍基地を少し拡張したりとか、増やすとか、米軍のコミットメント(委託)を増やすことを検討されているようですね。だいたい触れられたくないことをNATOとしては譲歩しているんだろう」と軍事面について解説した。

続いて鉱物資源についても語った。「もう一つ、グリーンランドでトランプさんが欲しいのはレアアース。世界8位の埋蔵量があるので。このあたりについても、ルッテさんは今後協議すると言ってましたけど、協議するということは妥協しちゃっている」と分析していた。

では、なぜ交渉相手はNATOなのか。これには、「デンマークがNATOの加盟国であるということと、ルッテさんはもともとオランダの首相。その時からトランプさんかと仲が良かった。信頼関係があるということである程度、合意にこぎつけたという面があります」と峯村氏は語っていた。