高市早苗首相の所信表明演説に対する参議院の代表質問が8日、始まり、立憲民主党の田名部匡代幹事長は、簗和生農相が今年2月の衆院選で自身を支援しなかった地元2自治体の道路予算を「大幅にカットした」と身内の会合で発言していた問題に言及した。

田名部氏は簗氏に直接、「予算を政治的報復や見返りに用いようとする姿勢は、到底許されるものではない。大臣として以前の問題だ」と指摘し、国会議員としての資質を厳しくただした。

田名部氏は「日本の農業を衰退させてきた自民党の農政が今、問われています。信頼を取り戻す時です」とした上で、簗氏の発言に言及。「(那須烏山市と那珂川町の)道路予算を大幅に削ったと発言し、その理由を選挙での行動と地域の票数を挙げた。道路があることで救われる命があり、守られる暮らしがある。それを選挙での支持と結びつけるとは、言語道断です」と批判。「他の候補を応援する候補に対しても、『私がとってきた予算をなんで受注するのか』と発言。その背景として地元の災害復旧に尽力してきた思いを挙げているが、政治家として災害対応に全力を尽くすのは当然のつとめではないのではないですか?」と述べると、野党席から「そうだ!」の声が上がった。

「予算は本来、必要性や事業効果、緊急性など客観的な基準で決められる。予算削減が事実であろうとなかろうと、予算を政治的報復や見返りに用いようとする姿勢は、到底許されるものではありません」と述べ、「大臣としてどうか、という以前の問題で、発言の撤回、謝罪だけですむとお考えでしょうか」と述べ、簗氏に直発言の真意をただした。「政治家を選ぶ主権者は国民であり、予算を盾に国民を従わせようとするやり方に、本当に強い憤りを感じています」とも指摘した。

これに対し、簗氏は、5月の会合での発言について「一議員として地元のために一生懸命取り組んできたという思いと同時に、参加者の思いに答えようという思いから事実と異なる発言をしてしまった」とこれまでの説明を繰り返し、「この発言については、私の不徳によるもので、不適切だったと自覚しており、発言を撤回しおわびを申し上げた次第です」と述べた。

その上で「農林水産大臣としての責任の重さを胸に刻み、二度と繰り返すことのないよう自らを律し職務の遂行に全力を尽くして参ります」とあらためて、続投の意を示した。

野党席からは「なんだよ」など、激しいヤジが飛んだ。