参政党の神谷宗幣代表は28日、国会内で行った党の記者会見で、与党が今国会での法案成立を目指す衆院の議員定数削減など選挙制度改革をめぐり、「参政党のような小さな政党に対する嫌がらせというか、民意の排除、100%そうだ」と厳しく指摘した。
これまで選挙制度改革をめぐり、与党の日本維新の会が比例の45議席削減を主張していたが、すべての野党が反対。これに、自民党は人口減少を反映したとして「31議席」削減などの折衷案を各党に提案。野党には、削減そのものに反対する政党もある中で、当初「19議席」削減を主張していた国民民主党が、比例中国、四国両ブロックの統合や党が求めた選挙制度改革案が盛り込まれたとして、一転して「31議席」削減案に賛成する方針を、この日午前の党会合で決定。与党は、少数の参院での法案審議に向けて、一歩前進する形となった。
一方、神谷氏は「比例だけ31減らすことの意味が分からないというのが、反対する理由だ」と述べ、「小選挙区は民意の集約。そこで大きな政党が争うが、『死に票』が多くなるので、その分比例でしっかりカバーするはずだった。今回、人口減に合わせてみたいな後付けの理由で31になっているが、日本はそもそも人口あたりの国会議員の数は少ない。何人あたりに1人の国会議員が適当なのかという議論もないまま減らす、減らす、減らすということなので、民意の単なる切り捨てになっているのではないか」と、31議席削減案に疑問を呈した。
また「いやらしいのは、定数削減だけでなく、比例復活の要件を(得票率の)10分の1から6分の1に引き上げること」とし、「参政党のような小さな政党に対する嫌がらせというか、民意の排除だ」と憤った。
神谷氏は、6年前に党を立ち上げた際の経緯にも言及し、「日本では政党をつくるのに100万票が必要。インターネットで政党を立ち上げ、なんとかお金を集め、組織票もない中、ネットのおかげで1回目の選挙で170万票をいただき、国政政党にはなれた。小さい政党で衆院選に勝つのは、相当大変だ」と主張。衆院で15議席を積み上げるに至った経過にも触れ、「もし6分の1でやられると、比例復活できる人は参政党では1人しかいなくなる」とし、現行の与党案は「我々のように、なんとか今の選挙制度の中で小さなところから積み上げていくことをさせないやり方になっており、非常にアンフェアだ。数の多い政党がこういうことを大々的にやるなら、数が多ければ小さ政党が勝てない仕組みに変えればいいということを追認することになる」とも語った。
「勝っている政党が自分たちに有利な選挙制度に変えていけば、小政党は全部排除できる。そんなことをすると、国民はますますしらけて選挙にいかなくなる。大政党で公認を取った人が通る、その中の二択、三択になる」とも主張し、「これでは多様な民意にはならず、新たな政党をつくることもやらなくなる。新たなチャレンジャーを阻み、中小の政党をつぶすことになる」と主張。「次の選挙で勝って6分の1以上を取って、議席を増やしてみんなの声が反映される選挙制度を目指したい」と訴えた。
神谷氏はまた、党が来春の統一地方選挙に向けて、全国で600人の候補者を擁立する「プロジェクト600」という取り組みを進め、地方選で議席を増やしていることを問われた際も、定数削減の問題に言及。「定数削減や比例復活要件の引き上げは、我々にとっては非常にひきょうなやり方だ」と主張。「正々堂々と政策で勝負すればいいのに、自分たちが勝てないから選挙のルールで数を削ろうなんて、非常にやり方が姑息(こそく)だ」とも述べ、「こういうものに対応するには、しっかり地方で候補者を擁立し、地方で党の存在を広げていく中で国政選挙に挑んでいかないといけない」と訴えた。

