ジャパンダートダービー5着から2週間が過ぎた前開催。黒潮盃に向け、クライオジェニック(牡3、藤田)の様子を聞こうと藤田師を探すと、意外な答えが返ってきた。「ちょうどいいと思ったんですが…。残念」。日程的にも条件的にもぴったりな9月4日ソウルのコリアC(国際G3、ダート1800メートル)に登録したという。「こっちより涼しいですからね」。大井との交流競走で2回(13年ビッグガリバー5着、15年タイセイレジェンド9着)、この時期のソウルを経験した師の本気度が伝わってきたが、すでに選外との連絡を受けたとのこと。5日に発表された予備登録馬には馬名があったが、どうやら今年の招待はないらしい。「3歳なら斤量も2キロもらえたのに」。4歳以上に対して2キロ減の負担重量も魅力だった。

そもそも雲取賞を勝てばサンタアニタダービー挑戦の可能性もあった。5着に終わり、地元のクラシックに専念。東京ダービー2着で素質の高さは示しただけに、いずれは海外遠征も期待したいが、この秋も国内に専念することになりそうだ。目指すは3歳秋のCS王者。まずは黒潮盃で重賞初制覇を狙う。【牛山基康】