「経験を買いました」と笹川翼騎手(29)。5日から2週間のカタール遠征は国際競走週間の「アミールソードフェスティバル」と重なったが、招待ではなく自費。一時はエコロガイアの騎手として招待の可能性もあったが、それは後からの話。もともと自費での遠征を計画していたという。

そんな笹川騎手に最終日の朝、ご褒美のような連絡が舞い込んだ。騎乗予定のなかった17日に1鞍、5Rのアミールシャルファ(芝2000メートル)に乗れそうだという。騎乗依頼は受けたものの補欠2位だったカドヴァル(牡4、父ダークエンジェル)が当日になって繰り上がった。ハンデ戦で最軽量の51キロ。ワンチャンスに懸けた。道中は内ラチ沿いの好位を確保。前さえ開けば抜け出せそうだったが、世界の名手たちに囲まれ、10着に終わった。「もうちょっとうまくいけばなあ。全然差がなかったですからね」。勝ち馬との差は2馬身少々。惜敗だった。

2週間を振り返り「いい経験ができました。あとは日本に帰ってどう結果に結び付けるか。結局、この世界は結果がものをいう。いくら学んできても結果が出なかったら何をしてきたんだと言われるだけですからね」。昨年の南関東リーディングは、まだまだ上を目指していく。【牛山基康】