高速馬場の要因は? 今秋の京都開催は芝もダートもタイムが速く、レコードが続出している。連載「ケイバラプソディー」では大阪本紙の太田尚樹記者が馬場造園課を取材。その理由と狙い馬を探った。

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(1)芝コース

時計が速いだけでなく、回復が早いのに驚く。

先々週の菊花賞当日は重でスタートしたが、10R前には良となった。調べてみると、京都で1~12Rの間に2段階の回復を果たしたのは12年11月18日(不良→やや重)以来14年ぶり。先週も金曜に21・5ミリの雨が降ったが、土曜の1R直前には良まで乾いていた。

ゴーイントゥスカイが制した菊花賞
ゴーイントゥスカイが制した菊花賞

その要因の1つが、鳥取産の野芝だろう。かつては福井の芦原産を使用していたが、昨秋の開催を前に3~4コーナーの外回り部分を鳥取産に張り替えた。今秋からは向正面、3~4コーナー(内、外回りとも)、正面へと面積を拡大。京都競馬場馬場造園課の小畑篤史課長は「鳥取産は密生していて地下茎が強いという特性があるので、馬が走っても掘れにくくなっています」と説明する。

もともと23年のリニューアルを機に路盤が改修されて排水性が良化しており、芝の変更と相まって回復も早くなったと考えられる。馬場が硬すぎることもなく、騎手との意見交換でもおおむね肯定的だという。

(2)ダートコース

1400メートルで2歳JRAレコードが更新されただけでなく、馬場状態を問わずに速い。たとえば今秋に開催された1800メートル戦で、4鞍の勝ち時計が1分50秒を切った。過去5年の同時期には1鞍(25年)だけ。しかも、この3鞍のうち1鞍は良馬場だった。

なでしこ賞をレコードで制したスカイメテオ
なでしこ賞をレコードで制したスカイメテオ

ファクターとして思い当たったのが砂の配合比率だ。京都では昨年まで青森産80%、愛知産15%、豪アルバニー産5%。これが今年は愛知産10%、アルバニー産10%と変わった。だが、小畑課長は「5%刻みで発表していまして、実際にはそこまで(比率は)変わっていないと思います」と明かす。他にもさまざまな角度から質問してみたが、確たる要因はつかみきれなかった。ただ、JRAとして意図的に速くしているわけではないという。

<狙い馬>

今秋の開催では馬体重450キロ未満が成績を伸ばしている。昨年同時期の開催と複勝率で比較すると、芝が20・2%→24・5%、ダートが14・7%→17・2%とアップ。どちらもパワーを求められない馬場だけに、馬格がなくても活躍できているのだろう。特に前走で時計を要する馬場に苦しめられた小柄な馬は狙い目になりそうだ。

(ニッカンスポーツ・コム/競馬コラム「ケイバ・ラプソディー~楽しい競馬~」)