11歳の1番人気オジュウチョウサン(牡、和田正)が同一G1・6勝目、障害G1・9勝目を挙げた。勝ち時計は4分52秒3。昨年末の中山大障害以来のG1勝利で、日本調教馬では初の11歳馬による重賞、G1制覇となった。

障害界のレジェンドが、貫禄を見せつけた。オジュウチョウサンは先に仕掛けたブラゾンダムールを射程圏に入れながら、4コーナーを回る。ファンの熱気に押されながら直線半ばで前をかわすと、粘るブラゾンダムール、後ろから迫ったマイネルレオーネに最後まで先頭を譲らなかった。鞍上の石神騎手は心の底から声を発し、スタンドへ左手を力の限り突き上げた。

道中は好位を追走。これまで何度も乗り越えた障害をこの日も難なくクリアした。今回で30回目の障害戦出走。唯一無二の経験を生かし、落ち着いた走りで長丁場を勝ちきった。

石神騎手は「本当に素晴らしい以外言葉が思い浮かばないですね。暮れ(中山大障害)と違って、今度はこっちが追いかける番でしたけど、かわせる手応えはあったので、ブラゾンを交わして後ろの馬にやられなければ勝てるんじゃないかなと思いました」とパートナーに最敬礼。今回で障害戦騎乗1000回に到達。節目の一戦を制し「今週、新聞社さんの方から『1000回目だよ』と言われて、ぜひこのレースで節目の勝利ができたらなと思っていたので、本当に勝ててオジュウにありがとうと伝えたいです」と感謝しきりだった。

2着は3番人気ブラゾンダムール、3着は5番人気マイネルレオーネ。

馬連(1)(7)510円、馬単(7)(1)770円、3連複(1)(2)(7)2000円、3連単(7)(1)(2)6120円。

(注=成績、払戻金などは必ず主催者発行のものと照合してください)