単勝1・5倍の断然人気に支持されたフェイト(牡、矢作、リアルスティール)が2着に5馬身差をつける華々しいデビューを飾った。勝ちタイムは1分48秒1。五分の発馬からセンス良く好位をのびのびと追走。直線半ばまで持ったままの手応えで先頭に並びかけると軽めのゴーサインで鋭く反応し、どんどんリードを広げた。

最後は流す余裕もあり、戦前から評価されていた高い能力を存分に見せつけた。福永騎手は「楽でしたね。ゲートの駐立は悪かったけど、うまく出てくれたし一番いいところで競馬ができた。追ってからもしっかりしていたし、いい内容で勝てました。まだトモが甘くて来年もっと良くなると思うが、そんな中でこの走りができるのだから走る馬。お父さんは気が入っていたけどこの馬はおとなしいし距離ももたせやすいと思う。成長曲線が早いほうではないけど素質の高さをみせてくれましたね。じっくり育てていけばクラシックに乗せていけると思う」。父の背を知り、数々の名馬にまたがってきた福永騎手も賛辞を惜しまなかった。

名門矢作厩舎×福永騎手は3冠馬コントレイルと同タッグ。馬主はサイバーエージェント代表の藤田晋氏で今後も話題の1頭となりそうだ。