「真夏のダービー」の異名をとるG1トラヴァーズS(ダート2000メートル、サラトガ)が週末土曜(27日)に近づきました。火曜時点で出走を予定しているのは8頭。

主な出走馬はG1ケンタッキーダービーを人気薄で制した後、勝ち星のないリッチストライク(牡3、父キーンアイス)、2冠目のG1プリークネスSの覇者アーリーヴォーティング(牡3、父ガンランナー)、この2つでともに2着し、前走のG2ジムダンディSでアーリーヴォーティングを4着に退けたエピセンター(牡3、父ノットディスタイム)、ケンタッキーダービー(18着)はハイペースに巻き込まれて失速したものの、7月のG1ハスケルSをレコード勝ちして巻き返したサイバーナイフ(牡3、父ガンランナー)、ケンタッキーダービーの3着馬で、ジムダンディSで2着したゼンダン(牡3、父アップスタート)、それに3冠競走には間に合わなかったものの、このレースの前哨戦となるリステッド競走のカーリンS(サラトガ、ダート1800メートル)を完勝したアートリアス(牡3、父アロゲート)など。

3冠最後のG1ベルモントSの勝ち馬で、その後、骨挫傷で休養に入ったモードニゴールこそ欠くものの、これが現在のベストメンバーと言えそうな顔ぶれです。

11月5日に行われるG1ブリーダーズCクラシック(ダート2000メートル、キーンランド)で人気を集めているのは圧勝続きで4連勝中の“怪物”フライトライン(牡4、父タピット)と、ドバイワールドC4着から帰国後に重賞を連勝中のライフイズグッド(牡4、父イントゥミスチーフ)の古馬2強。トラヴァーズSの勝ち馬が、3歳世代の代表となってこれに割って入ることになりそうです。【ターフライター・奥野庸介】(ニッカンスポーツ・コム/極ウマコラム「ワールドホースレーシング」)