今週もジャンプレース(障害競走)を楽しもう-。マーケティング予想の井上力心(よしきよ)記者、海外競馬&ジャンプ大好きの木南友輔記者、ゴルフや相撲など各スポーツ競技の取材経験豊富な木村有三デスクが楽しく、そして、本気で予想します。

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木村デスク いやー、しびれた。俺、完全にゴールライン割ったと思っとったわ。しびれた。でも、最高やね。日本代表がグループ1位で決勝トーナメントへ。最高やで。

力心 本当に。僕は今週は木曜まで美浦トレセンで取材で、今朝は自宅でテレビ観戦できました。競馬のゴール前も肉眼と写真判定で「うおーっ」となることがありますけど、今日のVAR判定は強烈でした。三苫選手の最後まであきらめない姿勢も素晴らしかったです。

木南 いや、もうね。小学校1年生の長男が試合終了と同時に「父ちゃん、俺、新聞取ってくる」って玄関に走っていって、「父ちゃん、なんで、1面がサッカーじゃないんだよ」って。「今、試合終わって、家に届いた新聞に結果が載ってるわけないだろ。明日(土曜)の新聞にしっかり載るよ」と。こないだも言いましたけど、サッカー日本代表の快挙、活躍でたくさんスポーツ新聞を読んでくれる人がいれば、今まで読んだことのない人が手に取ってくれれば、本当にうれしいです。インターネットの記事も読んでほしいけど、自分はメチャメチャ、新聞が売れてほしい!

木村デスク 競馬界も師走に突入で、今週から中山開催が始まる。土曜はイルミネーションジャンプS。暮れ(24日)の中山大障害へ向けて、見逃せない一戦になる。昨年はイルミネーションJSを勝ったレオビヨンドが大障害で3着、5着だったブラゾンダムールが本番で2着に激走したからね。

力心 美浦ではオジュウチョウサンが今週、中山大障害へ向けた3週前追い切りを行ったことが記事になりました。“3週前追い切り”なんて、普通は記事にならないですけど、絶対王者のラストランですし、今のジャンプは取材中からすごい雰囲気ですよ。

木南 自分は◎ビレッジイーグルに期待したい。清秋ジャンプSのときはこのコーナーで紹介したけど、陣営が「夏負け」で状態がもうひとつであることを公表していました。もともと、清秋ジャンプS、イルミネーションジャンプS、中山大障害という3戦を予定している馬。今週は大江原騎手は「前走とは比べものにならないです。もちろん、次のG1でもう一段上という仕上げですけど、前哨戦としては十分」と好感触だった。

木村デスク 前走は大敗したけど、変わり身がある?

木南 期待していいと思います。春は前哨戦のペガサスジャンプSを勝って本番でしたし、今回もここでいい競馬をして、大障害という算段です。大江原騎手はケガで少し騎乗を休んでいましたけど、今週から復帰。「人の調子も上げていきたい、と」。乗れない間もトレセンに来て、ビレッジの調教をしっかり確認してますから。

力心 僕は◎ミッキーメテオです。美浦に転厩してきて、前走は2戦目。2着に3秒8という大差をつけて、初勝利を挙げました。中山は初めてですけど、馬のポテンシャル、五十嵐騎手の仕掛けを信頼です。

木南 負かした馬たちがその後勝ち上がっていないので、ここは試金石の一戦になると思う。

木村デスク 俺は◎アサクサゲンキを信頼するわ。前走は小倉サマージャンプで連覇を達成。石神騎手の絶妙な手綱さばきが光ったレースやった。今回も60キロで出られるし、実績的に好勝負は必至やろ。

木南 石神騎手も「調子はいいと聞いてます。勝ちたいですね」と力が入ってました。先週終了時点でリーディングジョッキーは石神15勝、森一13勝というハイレベルな争いになっています。今年のジャンプレースは残り9鞍。もうカウントダウンが始まっていて、1戦1戦が大事です。

力心 10歳で充実のマサハヤドリーム、メキメキ力をつけているメイショウアルトもどんなレースをするのか必見です。

木村デスク 重賞で経験を積んできたテイエムクロムシャ、中山実績は他馬を圧倒しているベテランのマイネルプロンプトも差はない。ニューツーリズムも一発がありそうやで。

木南 ブリンカー着用のここ2戦が好内容のギガバッケンは伴騎手が「ブリンカーで集中できて、跳びが良くなったのかも。(置き障害の福島から)本場の大きな障害でどうかですけど、距離が延びるのはいいと思います」と。バルンストックは草野騎手が「いい馬ですよ。スタミナがありそうなので消耗戦になれば」って。

力心 どの馬も虎視眈々(たんたん)ですね。すべての人馬が無事に、そして、白熱したレースを期待しましょう。

◆井上力心(いのうえ・よしきよ)1986年(昭61)9月6日、福岡県北九州市生まれ。幼少時に父と小倉競馬場へ行き、競馬の魅力にはまる。ITエンジニア、マーケティングコンサルタント職を経て、日刊スポーツ新聞社の競馬担当へ。マーケティング用語を駆使した独自の予想にチャレンジ。G1の予想でヒットを連発している。

◆木南友輔(きなみ・ゆうすけ)1980年(昭55)8月6日、東京都生まれ。趣味は登山と社会人野球観戦と育児と海外旅行。

◆木村有三(きむら・ゆうぞう)1974年(昭49年)、大阪市出身。98年入社。ゴルフ、プロ野球、大相撲、ボクシング担当などを経て17年4月から競馬担当へ。大学までゴルフに打ち込み、メンタルのコントロールは得意なはず…。栗東トレセンで関西馬中心に取材。YouTubeで「この血が走る! 極ウマ血統ランキング」も担当している。