59キロでも強い! 2番人気のヴェルトライゼンデ(牡6、池江)が貫禄Vで重賞2勝目を挙げた。
今年から負担重量が引き上げられたため過酷なハンデを背負わされたが、中団前方から押し切ってジャパンC3着の底力を見せた。59キロでの芝重賞制覇は11年京都大賞典のローズキングダム以来11年3カ月ぶり。好騎乗のデヴィッド・イーガン騎手(23=アイルランド)はJRA重賞初制覇となった。
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のしかかる59キロにも、土が飛び交う荒れ馬場にも、ヴェルトライゼンデは負けなかった。芝の傷みが少ない外へ導かれ、左から打ち下ろされるステッキに応える。両耳を絞って頭を突き出し、首差でフィニッシュ。JRA重賞初Vに頬を紅潮させたイーガン騎手は、拍手で出迎えた池江師へ「アリガトウゴザイマス!」と日本語で感謝を叫んだ。
若き名手は短期間で完璧な準備を整えていた。木曜の追い切りに乗り、気を抜く癖を確認。前日土曜にはインが荒れた芝をチェックした上で、トレーナーへ「外へ出すレースをしたい」と申し出たという。
「道中は理想的な位置。ソラを使うので、他の馬と一緒に最後まで抜け出さないよう心がけた。気持ちが強いトップクラスの馬。乗せていただいて光栄」
着差以上の貫禄Vだった。2着馬より4キロ重い酷量。今年の負担重量引き上げで全馬が1キロ増になったとはいえ、59キロでの平地芝重賞Vは11年ぶりだ。父ドリームジャーニーや半兄ワールドエースも手がけた池江師は「背負ったことのない59キロで勝ったのは価値が高い」とねぎらった。
もう頂点しか見えない。3冠馬コントレイルの同期にあたり、G1では2着1回と3着2回。4歳時には右前脚屈腱炎を患い、1年4カ月もの休養を余儀なくされた。指揮官によると「まずはリフレッシュ。脚元のこともあるので」と今後は未定。王者のベルトを巻く日を夢見て、ひとまず英気を養う。【太田尚樹】
◆ヴェルトライゼンデ ▽父 ドリームジャーニー▽母 マンデラ(アカテナンゴ)▽牡6▽馬主 (有)サンデーレーシング▽調教師 池江泰寿(栗東)▽生産者 ノーザンファーム(北海道安平町)▽戦績 13戦4勝▽総収得賞金 3億7804万7000円▽主な勝ち鞍 22年鳴尾記念(G3)▽馬名の由来 世界旅行者(独)

