JRA現役最年長ジョッキーの柴田善臣騎手(56)が、11日東京10R雲雀S(3勝クラス、芝1400メートル)を7番人気の伏兵グラスミヤラビ(牝4、大江原)で制し、今年初勝利を挙げた。同時に自身が持つJRA騎手最年長勝利記録を56歳6カ月13日に更新した。

道中は後方でじっくりと脚をためた。直線で抜け出しを図った1番人気シュヴェルトライテの外を伸び、ゴール前できっちりと差し切った。勝ち時計は1分20秒6。昨年11月の福島民友C以来の勝利に「返し馬から雰囲気が良く、力通り走ってくれると思っていました。勝てて良かったです」と静かに喜んだ。

騎乗したのは今年2月末で定年引退となる大江原哲師(69)の管理馬。東京版紙面で連載中のコラム「ヨシットミ」では、「何とか一緒に勝ちたいし、そういう気持ちを持って騎乗したい」と語っていた。ベテランらしいいぶし銀の騎乗で、今月13日に70歳の誕生日を迎えるトレーナーに勝利を贈った。