ヴィクトリアMでG1・2勝目を挙げたソングライン(牝5、林)はレース翌日の15日、普段と変わらぬ朝を迎えた。関本助手は「特に変わりなく、ご飯も食べて、ケロッとしていますね」と愛馬を見やった。

東京競馬場から美浦トレセンに戻ったのは14日の午後7時半ごろ。雨中の決戦から一夜明け、馬房内でまったりとした時間を過ごしていた。

連覇を狙ったソダシ、2冠牝馬スターズオンアースなどを退けてつかんだマイル女王の称号。昨年5着に敗れていた悔しさをバネに、調教量を増やして臨んだ一戦だった。関本助手は「女の子ですが、かなりの量を乗っていました。乗るごとに良くなっているのを実感していましたし、それでいてカイ食いが落ちないのが強み。しっかり食べて、実になったのが良かったです」と中間の調整過程を振り返る。

レース直前の大雨で水を含んだ馬場の内を突いた愛馬を、ゲートイン後に担当スタッフが待機するバス内で応援。電光掲示板の最上段に馬番「6」の数字が早々に灯ったことを確認して、接戦を制した実感を得た。

今度は連覇がかかる安田記念参戦や、昨年断念した米国のBC挑戦などが視野に入る。「馬はメンタルの面でも成長しました。どっしりして、風格、貫禄が出てきました。得意舞台でなんとかと思っていたので、結果が出て本当に良かったですね。(BC)はすごい舞台。馬をやっていたら、誰しもが目指したい舞台だと思います。正式にはこれからオーナーと調教師が決めると思いますが、挑戦できるなら楽しみですし、頑張りたいです」と目を輝かせた。