“夏の小倉開催LOVE”の松若風馬騎手(27)が北九州記念(G3、芝1200メートル、20日)のモズメイメイ(牝3、音無)で、15年小倉記念(アズマシャトル)以来の小倉重賞制覇を狙う。

毎年、夏コクで活躍しているジョッキー。開幕週が未勝利で終わっただけに、今週は大暴れの予感がする。

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栗東トレセン関係者は報道陣を含めて「夏の小倉大好き人間」が多い。松若騎手もその1人で「夏の小倉開催が少ないのは寂しいですね」と言う。

もちろん彼の場合は我々と違って夜の街が好きとか、不純な動機ではない。勝負師として夏の小倉開催に好感を抱いている。

「夏の小倉は好きですね。毎年、けっこう勝たせてもらっているイメージがあるんです」。

松若騎手はデビューした14年から毎年夏の小倉開催で騎乗。計65勝、2着48回で勝率8・7%、連対率は15・1%。トータルの勝率が6・8%で連対率13・4%なので、本人のイメージ通り夏の小倉で活躍している。開幕週は残念ながら勝つことができなかったが「始まって1週間ですから」と前を向いている。

北九州記念では重賞2勝の快足馬、モズメイメイとコンビを組む。デビュー時から昨年2月まで所属した師匠・音無厩舎の管理馬だ。16日には坂路での追い切りに騎乗。「パワー、スピードがあってやっぱり重賞を勝っているいい馬ですね。テンのスピードがあるので競馬自体も組み立てやすいです」と絶好の感触をつかんだ。今週は土日で計17鞍に騎乗。15年小倉記念以来となる夏の小倉の重賞制覇はもちろん、土曜の午前中から日曜の最終12Rまで縦横無尽の活躍を期待したい。【明神理浩】

◆松若風馬(まつわか・ふうま)1995年(平7)9月4日、滋賀県生まれ、14年騎手デビュー。JRA通算446勝、うち重賞11勝。20年高松宮記念をモズスーパーフレアでG1初制覇。151センチ、45キロ。