今週の日曜京都メインはクラシック最終戦、菊花賞(G1、芝3000メートル、22日)が行われる。

ダービー馬のタスティエーラ(牡、堀)は、2冠目獲得へ前哨戦を挟まないローテーションを選択した。管理する堀宣行調教師(55)が共同会見に出席。以下、一問一答。

-調整過程、馬体の成長など。

堀師 ダービー後ノーザンファーム早来の方へ放牧して、そこからしっかり疲れを取ってから、乗り込んでいます。乗り始めてしばらくたったところで少し、右トモの背筋の方に新たな疲れが出て、大きなものではなかったんですけど、馬に合わせてやっていく中で、前哨戦をたたくにはギリギリいけるかどうかなというぐらいの感じだったんですが、その段階で非常に北海道の方も暑さが厳しかったので、協議して菊花賞へ向かおうと。入厩してからは順調で、馬体の方も体重こそ、ほぼ春シーズンと変わりありませんけれども、健康状態を含めた皮膚感とか、馬体の張りとか、それから休ませたことでトモのバランスだとか、前脚の関節面とかも少し気にしてるようなところもあったんですが、歩様も改善して、心身のバランスも取れて、リフレッシュした良い状態で馬体の方も整理出来ています。

-最終追い切りの意図と印象を聞かせてください。

堀師 先週の段階でほぼほぼ心肺機能と反応も良く、態勢は整ってきていると感じてました。今日は特にモレイラ騎手にこの馬のことをしっかり把握してもらいたいということと、お父さんのサトノクラウンなんかも乗ってましたけど、やっぱり全く違う個性ですので、そういったところで把握してもらえればというのが一番でした。その中では特に春シーズンは抜け出すとソラを使うというか、周りに気を取られる部分がありました。今日は残り1ハロンで少し抜け出す場面を作って、そこの確認をしたいと。そのために離れて追走したくなかったので、ラップはあまり速くしたくなかったので、なるべくそばでリズムを保って追走出来るようにという指示で。本当にその通りに調教のさじ加減としてもちょうどいい形で終えています。今は馬は非常にいいコンディションできています。特に春と違うのは、以前はDDSPの症状が必ず追い切りのたびにありました。先週はまだ止めがけに感じたんですが、今週は全くそういうとこもなく、いい方向に向いているのかなという印象です。

-今回は初めての関西輸送。どのように感じているか

堀師 これは実際仕上がったメンタルで、研ぎ澄まされた状態での輸送ということ。普段とは少し違うかもしれませんけども、この馬自体、ノーザンファームしがらきへの往復だとか、北海道への長距離輸送とか、その中で馬運車内で何か特段、癖があるというか、マイナスになるようなところはありませんので。後は行ってからの環境への慣れだとか、その辺は少し牡馬にしては繊細なところを持ってます。だからというわけじゃないですけど、本当に普段通り、いろんなことに対処できるように準備していきたいと思います。

-距離延長については

堀師 ここまでの競馬で、スタミナがあるところもしっかり見せてくれてます。もちろん特殊な条件ということで、そういった部分を得意にしてるライバルがいると思いますから。そこら辺のとの比較があると思いますが、この馬自身はメンタルさえ整っていれば、しっかり能力を出し切ってくれると思います。

-お父さんのサトノクラウンは3歳秋は天皇賞を選択。一方タスティエーラは菊花賞を選択。意図は

堀師 特段意図はなくて。お父さんとはいえ全く違う個性ですし。そういった形でひとくくりには出来ないと思いますし。それぞれの適性と、馬主さんとの協議や相手関係といったころで、特段意図はありません。

-輸送のスケジュールは

堀師 今日の追い切り後の状態を見て、土曜日、もしくは金曜日ということで考えています。現状ではまだちょっと決めていません。